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Studio Kirinのこと

つぶやき

千葉に移住して家具作りを始める時は広葉樹で作ろうと決めていましたが、手に入りにくくてなかなかのお値段。もっと身近な素材で手軽に手に入る木材を使おうと考えたところ、杉、桧、パイン材などの針葉樹にたどりつきました。
針葉樹は香りもよく、手ざわりもやわらかいです。でも、やわらかいというのは傷つきやすく、作業中も丁寧に扱わないといけないので、かなり慎重です。
さらにやっかいなのは、針葉樹特有の節。特に杉は節が多く、大きな穴はパテで補修します。もともと手先が不器用なので人一倍時間がかかる上に、さらに手間がかかります。それでもやめられないのは、仕上がった時の喜び、感動。自分の作品を誰かに喜んで頂けることが最高の幸せです。
毎日、毎日、木と向きあっているといろんな気付きがあります。人が呼吸するように、木も呼吸をした生きた素材です。季節によって水分量も変化します。梅雨時期には湿気で膨張したり、秋頃から冬にかけて乾燥して痩せたりします。また年を重ねていくうちに色や触り心地も変わります。人と同じようにちょっとずつ変化しながら歴史を刻んでいきます。
そしてやっかいな節はホクロ。やわらかくてついてしまった傷はシワと考えております。
1つの家具も家族の一員として大切にしていただけたら幸いです。
できるだけ自然のぬくもりを活かしていき、手作りの良さを味わって頂くために、日々精進していきたいと思っております。

プロフィール

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  • 1979年、国立市に生まれる
  • 20代に趣味で始めた家具作りに夢中になり職業訓練校で木工を学ぶ
  • オーダー家具、建具製作会社に務める
  • 木工を離れ電気関係の会社に務める
  • 木工のことが頭から離れず、再び家具を製作する会社に務める
  • 千葉に工房を構える
  • 千葉産の『山武杉』に出会い、夫婦で杉を中心とした家具作りを始める